菊地トオル・ロング・インタヴュー


第二回◆思いの力!

 

Q:でも、普通の人はそういうことに気づかないし、気づいたとしてもどうすればよいかわからないですよね。

 

菊地:そうですね。そこには問題が二つあります。

一つは、「そんなことで人間の病気が治る筈はない」という思い込み。勿論、病気は病院へ行くのが当然ですが、自然界や人間にはまだまだ未知の能力があるということです。それに気付いていない!というよりそれを教えられていない、という問題です。

もう一つは、今までの歴史の中でこのような現象は「奇跡」であり、宗教分野での管轄(笑)となってしまったことです。ですからこれらの能力は「信じる」もので「学ぶ」ものではないという勘違いです。ですから多くの人は「私には出来ません!神様ではないし、超能力はありません」となる。本来は誰でも持っている能力なんですが…。

ですから私の場合、永年ヒーラーとして皆様のお手伝いをさせていただき、一人でも多くの方々にこの能力、人間の能力の素晴らしさを知っていただきたいと地道にヒーリング活動をしてきたんです。私が通常の人より能力が高いとすれば、それは「思いの違い」である、としか言いようがないんです。だからそこが難しいわけです。私は「足が悪い」というハードルがあったから、自然にそのハードルを越えしまった。悩みや問題の少ない人は自分の能力に気付きにくいかもしれない。現在では普通の人がハードルを越えるためにはどうしたらいいのかという手法はアカデミーに用意されているのですが、けれども自分が治ったその時の感覚としては、どう思いを変えればそうなるのかというのは、はっきり言ってわからなかったわけです。

 

Q:で、その時はどんな念じ方をしたのですか。多分それは自己流だったわけですよね。

 

菊地:ええ。後でそれは「内願外祈の法」という手法、考え方として、「新世紀」という本にも書いているんだけど、「祈りの真髄」とも云えるエネルギーの方向性の問題だということが分かったんです。つまり、結局人間の思いというのものが、内面に作用するか外に出るかの違いだということです。決定的な違いは…これは全員に非常に役に立つ考え方だろうと思うのですが、通常の人が病気を治そうと思った場合、まずどうするかというと、病院に行くわけです。これは今の社会では当たり前のことで、次にそれがダメだとなったら神仏に頼るという構図になるでしょう!?この二つに共通しているのは、双方ともエネルギーが外に向いている、ということです。「私、治りたいのでお医者様治して下さい」「私、治りたいので神様治して下さい」…。

私はこれをしなかった。何故なら、出来なかったんです。小児マヒという病気は、発症すると既に手遅れの病気で、不治の病とされています。そういう常識ができあがっているわけだから…。だから私の場合「この悩みは、誰かを頼っても仕方がない。外に向かって言っても仕方がない。どうしよう」と悩んだんです。そうしてたどり着いた考え方が「自分でやるしかない!」というものでした。

 

Q:単純ですが、そこで気がついたことが一番重要だったと…

 

菊地:そう。つまり「自分に命令する」ということ。もう徹底的にこれはやった。これが、一番大切なことだった思います。やはり少しでも頼ろうという気持ちがあったらば絶対に回復しなかったでしょう。「自分で自分を治すんだ」という思いが徹底的でなかったらだめだろうと…。「思いの強さ!」結果的にはこれに尽きると思います。すなわち自分の中の細胞の一つひとつに、「何で動かないんだ、私の足じゃないか、私の細胞じゃないか。足が無くなったわけじゃないのだからどうして動かないんだ。頭もちゃんと命令伝えろ!」「途中の神経が切れているのだったら繋がれ!何で動かないんだ!マヒしているのだったら、マヒよ解けろ!」そういう命令を細胞の一つ一つに向けて行ない、徹底的に思いのエネルギーを内側に向けたということ。これが重要だと思います。

 

Q:それは医学から見離されたという外的な要因と、学長が自分でそういうことに気がついた、ということの二つが重なった結果なんですね。

 

菊地:そうですね。それは、どっちのウェイトが大きかったか区別をしろといわれたら難しい問題だと思いますが、医学的に見放されているという事実も大きかったと言えるでしょう。皆さんでも、例えば風邪をひいたとしても、これは外的に治せるわけですよ。薬を飲めば。けれども、それはそれとして、自分の中でも風邪に抵抗しろという命令を徹底的に身体の中に送り込むこと。やはりエネルギーを内に向けるべきだろうと思います。では、どうやって内にエネルギーを向けるのか。そういう手法を未来創学アカデミーでお伝えしているということです。

 

Q:その手法というのは、その時の学長の体験が元になっているわけですね。

 

菊地:私が足を治すのにかかった半年間で確信したこと、内側に必死になって向けたエネルギー。

その時にやった呼吸法、その時に目をつぶって思ったこと、それから身体に命令したこと、そういうような流れをすべて思い出して、再構成しているわけです。だから会員の皆さんの場合は、すなわち少なくとも私の築き上げた手法を使っていただければ相当いい線までスピリチュアル能力、ヒーリング能力には目覚めると思います。なぜ「いい線まで」かというと、この他に、すぐには理解しにくいかとは思いますが、宇宙的な要因があるのです。これはちょっと表現が難しくなります。機会を見て少しずつお話しして行きましょう。(第三回に続く)