悠久の大地……モンゴル。
遊牧民のイメージが強いモンゴルだが、現在は都市部の発展が著しく、牧畜を捨て、都市や農村に居住する割合が高くなっているという。
モンゴルの歴史は戦いの歴史でもある。
モンゴル帝国初代皇帝であるチンギス・ハーンは世界最大級の帝国を築きあげるが、その後は、隣接国との争いと支配の歴史となる。
そんなモンゴルも今や新興国として目覚しい発展の途上にある。
都市と広大な草原、砂漠が混在する歴史と大自然の国。
日本人にとってジンギスカンや大勢の力士を輩出することで知られるモンゴル。しかしながらその国の実態はあまり知られていない。
モンゴルは薬草の自生地としても有名で、今回は薬草研究の一環とし て彼の地を訪れた、未来創学アカデミー漢那副理事長(当時)のレポートで、近くて遠い国、モンゴルの一端を写真にてご紹介したい。
モンゴルの民は、日本に非常に憧れをいだいているようだ。
曰く、日本はインフラが充実している。
すべてが綺麗である。
先進国の良いイメージがある。
そして人々が親切で、約束を守り、礼儀正しい…。
日本を知る多くのモンゴル人は日本に対してこのようなイメージを持っているらしい。聞いていてちょっと恥ずかしくもなるが誇らしい。日本人の気付いていない日本を見たような気がする。
広大な大地を持ち、まだまだインフラの整備も遅れているモンゴル。原野に立つ電柱は木製で、挙句電線を紐で縛っている。
道路も一歩首都ウランバートルを離れると舗装されているところは少なく、整備状態も悪い。
しかしこの国は今、活気に溢れている。
首都では建設ラッシュが始まり、すさまじい発展をしようとしている。そして何よりも国民は明るく、何故か楽しそうなのである。
日本人が忘れた「何か」がここにはあるのかもしれない……。(2013年10月号掲載)