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Make America「Great !?」Again

 案の定というか大方の予測通り、1月にアメリカ大統領が代わって以来世界経済は乱高下し、世界政治は戦々恐々となりました。

 

 しかしながらごく冷静に見てみると、その言っていることには一理はあるようです。

 「莫大な戦費を貸しているのだから、それ相応の見返りを出せ!」……ごもっともです。

 「みんなアメリカにものを買わせて儲けているのだからアメリカにも儲けさせろ!」……ごもっとも。

 「カナダはアメリカの属州になったほうが商売がうまくいく!」……一理あるかも。

 「グリーンランドをアメリカに売れば世界の安定に寄与することになる!」……そうかも知れません。

 

 そんな、本音としては「一理はある」ような発言ですが、世界の人々が「ごもっとも」と言えないのはなぜでしょうか。

 それは、その発言の向うに「相手」が見えないこと。そして発言が「上品」に感じられないからではないでしょうか。そう、「品格」が感じられないのです。すべてが「金銭における商取引」のように感じてしまうからでしょう。

 日本には「札束で頬を叩く」という表現があります。決して品格のある行為を指してはいません。外国にも同じような表現はあるようですが、とにかくお金にものを言わせて相手を屈服させるというイメージです。それをされたら相手は根に持つことでしょう。相手の苦労を考えてお金を提供するのと、札束で頬を叩くのでは、同じ「お金を融通する」という行為であったとしても相手の感じ方は大きく違ってきます。

 

 今は、この「グレート(GREAT)」の意味を考える必要があるのではないでしょうか。すなわち、この「グレート」が何なのか……です。

 そもそも「品格」とは何か? を考えるとき、私は「誰」のために、「何」をするかだと考えます。現在のアメリカ大統領の発言に違和感を感じるとしたら、まさにこの点でしょう。「私」のために「得になる」ことだけするのであるなら単に本能むき出しの自己中心ということになってしまいます。人間は集団的動物ですから一人勝ちでは生きて行けません。ですので、「自分と相手」のために「役に立つ」ことを目指すのが本筋でしょう。これが根底に宿ったときに、発言と行動に「品格」が生まれるのだと考えます。

 

 これは宇宙的な考え方にも通じます。

 初めてチャネリング情報を得たときに、究極の進化段階に達している彼らの生態はまったく地球人とは異なったものでした。そもそも肉体がなくエネルギーだけで存在していますので、当然貨幣経済はありません。そして物理的な肉体を維持するための欲望もありません。これを過去にチャネリングしていた人々(キリスト、ムハンマドやブッタなど)は理想社会、ユートピアと感じ、「神の世界」と考えても不思議ではなかったでしょう。何しろ現代の宇宙観とは全く違った社会だったのですから。

 しかしながらこれは「神の世界」ではなく、遠い宇宙の「現実社会」です。彼らのコミュニケーションはテレパシックなものですから、当然「嘘」はつけません。他人を騙そうにも、そう思った瞬間、相手に伝わってしまいます。私達から見たら、実に困った不便な社会かも知れません。ですから彼らは常に、「自分の興味と相手の役立つこと」を念頭に置いて行動します。そんな究極進化人類の片鱗を私達も持っていますので、これを「品格」として感じるのです。

 

 少しでも多くの人がこのような人間の宇宙的基準を知って、ちょっとでも現在の社会に反映して行けたら、この世界はもう少し平和で落ち着いたものになって行くことでしょう。

 そのためにスピリチュアルな知識は必要なのだと思っています。