「病は気から!」……この言葉はよく聞くものです。
この感覚はいつごろから持たれているものなのでしょうか。
語源をググってみると、中国最古の医書とされる「黄帝内経素問(こうていだいけいそもん)」という書物に、百病は気に生ず(全ての病は気から生ずる)と記されているようで、これが「病気」という言葉そのものの語源となったようです。この書物は、紀元前四百五十年~二百二十一年頃のもののようですから、かなりの昔から体の不調と「気」の関係は意識されていたのです。
以前から、ストレスなどが体調不良の原因になることは広く知られてはいましたが、その科学的・医学的根拠はなかなか研究が進まなかったようです。
最近になって「前向きな気持ちが花粉症などのアレルギー症状などを改善させる」という研究結果を山梨大学の研究グループが学会誌に発表したとのニュースが流れました。
このような研究結果は今まであまり発表されたことはないようですが、「一部のアレルギー疾患患者のプラセボ効果が、他の疾患より高くなる傾向があることがわかった」ということです。つまり、「気分が病気の度合いに影響する」ということのようです。
さらに、研究チームは、マウスのドーパミン報酬系(前向きな感情を司る部位)を活性化すると、アレルギー反応が二~三割改善されるという結果も得たというニュースでした。
がん患者のケアーにおいても、「笑う」ことを終末ケアーに取り入れると良いなどの話も聞いたことがある方もいらっしゃることでしょう。
私がヒーリングを行う中でも、この「病は気から」はとても大切なことだと感じています。この「気」は、正確には「気分」のことではなく「気脈」、すなわち、人間の「生体エネルギーの流れ」ということですが、自分のエネルギーが活性化されることによって肉体にも、治癒力にも大きな影響が出るということです。
それでは、この「生体エネルギー」を活性化するにはどうしたらよいかということですが、最も大切なことは、「日常生活の中での気分のケアー」ということ。
「気」は気分ではなく、「エネルギー」と言いましたが、気分がエネルギーと密接に関わっていることは間違いありません。ですから、まずは「ストレスを極力少なくし、楽しい気分で過ごすことが大切」となります。
当たり前のことなのですが、ここが重要で、普段の社会生活はストレスフルです。病気になってから「前向きに!」と言われてもなかなか難しいのが実情。健康な時に「如何に気分のケアーが出来るか」が大切です。
そしてもう一つ大切なことが「呼吸」です。
誰でも行う「呼吸」。
しかしながら普段の呼吸は基本的に「少な過ぎ、浅過ぎ」るのです。エネルギーを健康にする呼吸法を覚えることも大切なことです。
健康には食べ物だけでなく、呼吸でエネルギーに栄養を与え、気分を向上させて生活をする! これも重要です。